2020/01/18

展望台から見る聖書 第五回 詩書(ヨブ記~雅歌)


 旧約聖書の全39巻を配列順に区分すると、次の四つに分類することができます。①律法(創世記~申命記)、②歴史書(ヨシュア記~エステル記)、③詩書(ヨブ記~雅歌)、④預言書(イザヤ書~マラキ書)。このうちの詩歌書はその文体の性質から、イスラエルの民の心情を表現していると言えます。
 ヨブ記は、正しい人ヨブ(ヨブ1:1)の苦悩を記しており、「なぜ正しい者が悩むのか」を問いかけています。
詩篇はイスラエルの賛美集です。その中には証しがあり、祈りがあり、賛美の言葉があり、さらに人間の救いに関わる預言の言葉も含まれています。
 箴言は、イスラエルの諺集です。イスラエルの長い歴史の中で人々が神に祈りつつ生活し、答えとして得た具体的な生活の知恵がまとめられています。
 伝道者の書は、別名で「伝道の書」、「コヘレトの言葉」とも言われる書巻です。伝道者(伝道1:1)が人生の様々な経験を通して得た答えは、「神を恐れよ、神の命令を守れ」(伝道12:13)ということでした。
 雅歌は、男女の愛を高らかに歌った「歌の中の歌」(雅歌1:1)です。神によって祝福された愛は「死のように強く」、また「大水もその愛を消すことができません」(雅歌8:6,7)。

参考図書:マイヤー・パールマン著『展望台から見る聖書』福音出版社