2022/07/31

聖書の植物~アザミ


 「地はあなたのために、いばらと
あざみとを生じ、あなたは
野の草を食べるであろう。」
創世記3章18節

 アザミは、キク科アザミ属とその近縁の植物を指します。その多くは、トゲのあるギザギザの葉と針山のような花を持ち、草原や乾燥した土地に育ちます。草食動物も食べることなく、牧場を荒らす害草として駆除の対象となります。
 聖書の「あざみ」は荒れ地にはびこる雑草の総称であり、その中にイバラ、イラクサ等を含みます(イザヤ34章13節)。「あざみ」は神の祝福を失った「呪い」の象徴であり(創世記3章17節)、そこから人は労働の苦しさを味わい、神の祝福を求めて祈ることを始めました(創世記4章26節)。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)

2022/07/30

讃美歌21・298「ああ主は誰がため」

1)ああ主は誰(た)がため 世にくだりて
かくまで悩みを 受けたまえる

2)わがため十字架に 悩みたもう
こよなきみ恵み はかりがたし

3)主は人の罪を 負いたまえば
照る日もかくれて 闇となりぬ

4)十字架のみもとに こころせまり
涙にむせびて ただひれ伏す

5)なみだも恵みに むくいがたし
この身をささぐる ほかはあらじ

アーメン

出典:日本キリスト教団出版局『讃美歌21』(インターネット配信について

2022/07/25

2022年7月31日の聖書日課

(写真:スカシユリ)
 マルコ9:20-29
 9:20 そこで人々は、その子をみもとに連れてきた。霊がイエスを見るや否や、その子をひきつけさせたので、子は地に倒れ、あわを吹きながらころげまわった。
 9:21 そこで、イエスが父親に「いつごろから、こんなになったのか」と尋ねられると、父親は答えた、「幼い時からです。
 9:22 霊はたびたび、この子を火の中、水の中に投げ入れて、殺そうとしました。しかしできますれば、わたしどもをあわれんでお助けください」。
 9:23 イエスは彼に言われた、「もしできれば、と言うのか。信ずる者には、どんな事でもできる」。
 9:24 その子の父親はすぐ叫んで言った、「信じます。不信仰なわたしを、お助けください」。
 9:25 イエスは群衆が駆け寄って来るのをごらんになって、けがれた霊をしかって言われた、「おしとつんぼの霊よ、わたしがおまえに命じる。この子から出て行け。二度と、はいって来るな」。
 9:26 すると霊は叫び声をあげ、激しく引きつけさせて出て行った。その子は死人のようになったので、多くの人は、死んだのだと言った。
 9:27 しかし、イエスが手を取って起されると、その子は立ち上がった。
 9:28 家にはいられたとき、弟子たちはひそかにお尋ねした、「わたしたちは、どうして霊を追い出せなかったのですか」。
 9:29 すると、イエスは言われた、「このたぐいは、祈によらなければ、どうしても追い出すことはできない」。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)

2022/07/24

聖書の植物~ミルトス


 「ミルトスの木は、おどろに代って生える。
これは主の記念となり、また、とこしえの
しるしとなって、絶えることはない」
イザヤ55章13節

 ミルトス(マートル、ミルテ)は、地中海沿岸原産の常緑樹です。葉には芳香があり、初夏に白い花を咲かせます。干ばつにも強く、豊かに葉を茂らせることから、結婚式や開店祝いに用いられる「祝いの木」の別名があります。聖書では仮庵の祭で用いられています(ネヘミヤ8章15節)。
 聖書の神の救いは、結婚の祝いにたとえられます(マタイ22章1節)。救いを受け取るのに条件はなく(イザヤ55章1節)、祝いの記念品すら神によって備えられています。「主を尋ねよ。近くおられるうちに呼び求めよ。」(イザヤ55章6節)

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)

2022/07/23

讃美歌21・377「神はわが砦」

1)神はわが砦 わが強き盾
すべての悩みを 解き放ちたもう
悪しきもの おごりたち
邪(よこしま)な くわだてもて
いくさを挑む

2)打ち勝つ力は われらには無し
力する人を 神は立てたもう
その人は主キリスト 万軍の君
われと共に たたかう主なり

3)悪魔 世に満ちて 攻め囲むとも
われらは恐れじ 守りは固し
世の力 さわぎ立ち 迫るとも
主の言葉は 悪に打ち勝つ

4)力と恵みを われに賜わる
主の言葉こそは 進みに進まん
わが命 わがすべて 取らば取れ
神の国は なおわれにあり

アーメン

出典:日本キリスト教団出版局『讃美歌21』(インターネット配信について

2022/07/18

2022年7月24日の聖書日課

(写真:ガマ)
列王紀上10:1-9
 10:1 シバの女王は主の名にかかわるソロモンの名声を聞いたので、難問をもってソロモンを試みようとたずねてきた。
 10:2 彼女は多くの従者を連れ、香料と、たくさんの金と宝石とをらくだに負わせてエルサレムにきた。彼女はソロモンのもとにきて、その心にあることをことごとく彼に告げたが、
 10:3 ソロモンはそのすべての問に答えた。王が知らないで彼女に説明のできないことは一つもなかった。
 10:4 シバの女王はソロモンのもろもろの知恵と、ソロモンが建てた宮殿、
 10:5 その食卓の食物と、列座の家来たちと、その侍臣たちの伺候ぶり、彼らの服装と、彼の給仕たち、および彼が主の宮でささげる燔祭を見て、全く気を奪われてしまった。
 10:6 彼女は王に言った、「わたしが国であなたの事と、あなたの知恵について聞いたことは真実でありました。
 10:7 しかしわたしがきて、目に見るまでは、その言葉を信じませんでしたが、今見るとその半分もわたしは知らされていなかったのです。あなたの知恵と繁栄はわたしが聞いたうわさにまさっています。
 10:8 あなたの奥方たちはさいわいです。常にあなたの前に立って、あなたの知恵を聞く家来たちはさいわいです。
 10:9 あなたの神、主はほむべきかな。主はあなたを喜び、あなたをイスラエルの位にのぼらせられました。主は永久にイスラエルを愛せられるゆえ、あなたを王として公道と正義とを行わせられるのです」。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)

2022/07/17

聖書の植物~コエンドロ


 「イスラエルの家はその物の名をマナと呼んだ。
それはコエンドロの実のようで白く、
その味は蜜を入れたせんべいのようであった。」
出エジプト16章31節

 コエンドロ(コリアンダー)は、小アジア原産の香辛野菜です。コショウ等の東方の香辛料が普及する以前、オリエント世界の代表的な香辛料はコエンドロでした。日本には平安時代に渡来していましたが、近年になって「パクチー」という名で、東南アジア料理の香辛料として普及しています。
 荒野を旅するイスラエル人が食べた「マナ」は、現在でも明確に特定できません。当時のイスラエル人にとって身近なコエンドロで例えられていますが、実際には彼らにも未知の食物でした(出エジプト16章15節)。そのように、神の賜る天の恵みは、人知を超えた幸いをもたらす神の知恵の賜物です(申命記8章16節)。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)

2022/07/16

讃美歌21・303「丘の上の主の十字架」

1)丘の上の 主の十字架
苦しみのしるしよ
人の罪を 主は身に負い
与えたもう いのちを
(くりかえし)
世の栄え うちすて
十字架にすがりて
ひとすじに われ行かん
み救いに入(い)るまで

2)世の人々 あざけるとも
十字架はしたわし
小羊なる 神のみ子の
苦しみを思えば
(くりかえし)

3)あらけずりの 主の十時間
かぎりなく とうとし
われを赦し きよくするは
ただ主の血潮のみ
(くりかえし)

4)悩みの死も 何かはあらん
苦しみもいとわじ
栄えの朝 待ちわびつつ
にないゆかん 十字架を
(くりかえし)

アーメン

出典:日本キリスト教団出版局『讃美歌21』(インターネット配信について

2022/07/11

2022年7月17日の聖書日課

(写真:ボタンクサギ)
 エレミヤ23:23-32
 23:23 「主は言われる、わたしはただ近くの神であって、遠くの神ではないのであるか。
 23:24 主は言われる、人は、ひそかな所に身を隠して、わたしに見られないようにすることができようか。主は言われる、わたしは天と地とに満ちているではないか。
 23:25 わが名によって偽りを預言する預言者たちが、『わたしは夢を見た、わたしは夢を見た』と言うのを聞いた。
 23:26 偽りを預言する預言者たちの心に、いつまで偽りがあるのであるか。彼らはその心の欺きを預言する。
 23:27 彼らはその先祖がバアルに従ってわが名を忘れたように、互に夢を語って、わたしの民にわが名を忘れさせようとする。
 23:28 夢をみた預言者は夢を語るがよい。しかし、わたしの言葉を受けた者は誠実にわたしの言葉を語らなければならない。わらと麦とをくらべることができようかと、主は言われる。
 23:29 主は仰せられる、わたしの言葉は火のようではないか。また岩を打ち砕く鎚のようではないか。
 23:30 それゆえ見よ、わたしはわたしの言葉を互に盗む預言者の敵となると、主は言われる。
 23:31 見よ、わたしは、『主は言いたもう』と舌をもって語る預言者の敵となると、主は言われる。
 23:32 主は仰せられる、見よ、わたしは偽りの夢を預言する者の敵となる。彼らはそれを語り、またその偽りと大言をもってわたしの民を惑わす。わたしが彼らをつかわしたのではなく、また彼らに命じたのでもない。それで彼らはこの民にすこしも益にならないと、主は言われる。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)

2022/07/10

聖書の植物~ヒソプ

(写真:マジョラム・シリアカ)

「ヒソプをもって、わたしを清めてください、
わたしは清くなるでしょう。」
詩篇51篇7節

 聖書の「ヒソプ」とは、中東原産のハーブである「マジョラム・シリアカ」を意味します。岩地に育つ低木で、夏に小さな白い花を咲かせます。独特の芳香があり、食事の風味づけに用いられるほか、過越の祭り(出エジプト12章22節)などの儀式で用いられるイスラエル人にとって重要な植物です。
 ヒソプは清めの儀式(レビ14章)に用いられることから、「罪からの清め」(詩篇51篇2節)、また罪赦された者の「悔いた心」(詩篇51篇17節)、「謙遜」の象徴として聖書で歌われています。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)

2022/07/09

讃美歌21・461「みめぐみ豊けき」

1)みめぐみ豊けき 主の手に引かれて
この世の旅路を 歩むぞうれしき
(くりかえし)
たえなるみめぐみ 日に日に受けつつ
みあとを行くこそ こよなき幸なれ

2)さびしき野べにも にぎわう里にも
主ともにいまして われをぞ導く
(くりかえし)

3)けわしき山路も おぐらき谷間も
主の手にすがりて やすけく過ぎまし
(くりかえし)

4)なすべきわざ終え みもとに行くとき
み助け頼みて ヨルダンを渡らん
(くりかえし)

アーメン

出典:日本キリスト教団出版局『讃美歌21』(インターネット配信について

2022/07/04

2022年7月10日の聖書日課

(写真:ビョウヤナギ)

使徒13:16-25
 13:16 そこでパウロが立ちあがり、手を振りながら言った。
「イスラエルの人たち、ならびに神を敬うかたがたよ、お聞き下さい。
 13:17 この民イスラエルの神は、わたしたちの先祖を選び、エジプトの地に滞在中、この民を大いなるものとし、み腕を高くさし上げて、彼らをその地から導き出された。
 13:18 そして約四十年にわたって、荒野で彼らをはぐくみ、
 13:19 カナンの地では七つの異民族を打ち滅ぼし、その地を彼らに譲り与えられた。
 13:20 それらのことが約四百五十年の年月にわたった。その後、神はさばき人たちをおつかわしになり、預言者サムエルの時に及んだ。
 13:21 その時、人々が王を要求したので、神はベニヤミン族の人、キスの子サウロを四十年間、彼らにおつかわしになった。
 13:22 それから神はサウロを退け、ダビデを立てて王とされたが、彼についてあかしをして、『わたしはエッサイの子ダビデを見つけた。彼はわたしの心にかなった人で、わたしの思うところを、ことごとく実行してくれるであろう』と言われた。
 13:23 神は約束にしたがって、このダビデの子孫の中から救主イエスをイスラエルに送られたが、
 13:24 そのこられる前に、ヨハネがイスラエルのすべての民に悔改めのバプテスマを、あらかじめ宣べ伝えていた。
 13:25 ヨハネはその一生の行程を終ろうとするに当って言った、『わたしは、あなたがたが考えているような者ではない。しかし、わたしのあとから来るかたがいる。わたしはそのくつを脱がせてあげる値うちもない』。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)

 

2022/07/03

聖書の植物~ユリ

(写真:マドンナリリー)

「わが愛する者はわたしのもの、わたしは彼のもの。
彼はゆりの花の中で、その群れを養っている。」
雅歌2章16節

 ユリは、地球の北半球に広く分布する植物であり、各地に様々な原種があります。球根を持ち、毎年夏ごろに花を咲かせます。イスラエルには「マドンナリリー」といわれる白ユリがありますが、山地に育ち、あまり身近では見られない希少な植物です。
 恋人たちの歌である雅歌では、お互いを高嶺の花であるユリにたとえて称えています(雅歌2章1~2節)。しかし、彼らの愛はこの世の貴重品ではたとえようもなく深く、強いものです(雅歌8章6~7節)。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)

2022/07/02

讃美歌21・99「主イエスよわれらの」

1)主イエスよ われらの
礎(いしずえ)となり
み民をまねきて ひとつとならせ
ゆるがぬ教会 築かせたまえ

2)ここにてわれらは みことばを聞き
ここにて祈りは たしかに聞かれ
恵みに満たされ 希望にあふる

3)この身に豊かな 賜物を受け
この世に出でゆき 使命を果たさん
輝くみ国が 世にきたるまで

アーメン

出典:日本キリスト教団出版局『讃美歌21』(インターネット配信について

2022/07/01

2022年7月3日の聖書日課

(写真:ネムノキ)
マルコ6:7-13
 6:7 また十二弟子を呼び寄せ、ふたりずつつかわすことにして、彼らにけがれた霊を制する権威を与え、
 6:8 また旅のために、つえ一本のほかには何も持たないように、パンも、袋も、帯の中に銭も持たず、
 6:9 ただわらじをはくだけで、下着も二枚は着ないように命じられた。
 6:10 そして彼らに言われた、「どこへ行っても、家にはいったなら、その土地を去るまでは、そこにとどまっていなさい。
 6:11 また、あなたがたを迎えず、あなたがたの話を聞きもしない所があったなら、そこから出て行くとき、彼らに対する抗議のしるしに、足の裏のちりを払い落しなさい」。
 6:12 そこで、彼らは出て行って、悔改めを宣べ伝え、
 6:13 多くの悪霊を追い出し、大ぜいの病人に油をぬっていやした。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)