2020/01/18

展望台から見る聖書 第一〇回 使徒の働き


 使徒の働きには、教会の誕生とその成長についての歴史が書かれています。その歴史はキリストが予告した通り(ルカ24:46-49)に進展しました。①キリストが昇天し、世界宣教の準備が整う(使徒1章)。②キリストの弟子たちに聖霊が降り、世界宣教の力を受ける(使徒2章)。③エルサレムから世界に向けて福音が宣べ伝えられる(使徒2章以降)。
 使徒の働きは二人の人物、ペテロとパウロ(ガラテヤ2:8)を中心として記述されています。ペテロはエルサレムを中心として宣教し、主にユダヤ人への使徒として活動しました(使徒1~12章)。パウロはペテロたちの宣教を引き継ぎ、ユダヤ人以外の国民(異邦人)への使徒として世界中を巡って宣教しました(使徒13~28章)。
 使徒の働きの理解の鍵となる聖句は使徒1:8で、その御言葉の通りに宣教が進展していきました。「聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤ(使徒1~7章)とサマリヤの全土(使徒8~12章)、および地の果てにまで(使徒13~28章)、わたしの証人となります。」

参考図書:マイヤー・パールマン著『展望台から見る聖書』福音出版社