(写真:センニチコウ) |
12:1 そこでイエスは譬で彼らに語り出された、「ある人がぶどう園を造り、垣をめぐらし、また酒ぶねの穴を掘り、やぐらを立て、それを農夫たちに貸して、旅に出かけた。
12:2 季節になったので、農夫たちのところへ、ひとりの僕を送って、ぶどう園の収穫の分け前を取り立てさせようとした。
12:3 すると、彼らはその僕をつかまえて、袋だたきにし、から手で帰らせた。
12:4 また他の僕を送ったが、その頭をなぐって侮辱した。
12:5 そこでまた他の者を送ったが、今度はそれを殺してしまった。そのほか、なお大ぜいの者を送ったが、彼らを打ったり、殺したりした。
12:6 ここに、もうひとりの者がいた。それは彼の愛子であった。自分の子は敬ってくれるだろうと思って、最後に彼をつかわした。
12:7 すると、農夫たちは『あれはあと取りだ。さあ、これを殺してしまおう。そうしたら、その財産はわれわれのものになるのだ』と話し合い、
12:8 彼をつかまえて殺し、ぶどう園の外に投げ捨てた。
12:9 このぶどう園の主人は、どうするだろうか。彼は出てきて、農夫たちを殺し、ぶどう園を他の人々に与えるであろう。
12:10 あなたがたは、この聖書の句を読んだことがないのか。
『家造りらの捨てた石が
隅のかしら石になった。
12:11 これは主がなされたことで、
わたしたちの目には不思議に見える』」。
(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)