2022/10/09

モーセの十戒 第二戒



 モーセの十戒の第二の戒め、出エジプト20章4節をお読みします。
あなたは自分のために、刻んだ像を造ってはならない。

 「刻んだ像を造ってはならない」ということ、すなわち偶像礼拝の禁止は、十戒の第一の戒めに続くものです。聖書の神は、私たち人間が見ることのできないお方ですので、偶像のような見える形で表すことができません。しかし、神ご自身が御言葉、すなわち聖書の言葉をもって自己表現されたので、私たちも神を知ることができます(申命記4章12節)。
 他の宗教では、神の像や仏像など様々な形を造り出し、それらの神々の像を拝んでいます。しかし、それらの像は人間の作品に過ぎません。決して、神々の像が自ら声を上げて、自己表現しているわけではありません(ハバクク2章18節)。
 聖書の神は、人の手で表現できるような小さな存在ではありません。そのような別物の神を造り出そうとする人に、神のねたみは向けられます(出エジプト20章5節)。むしろ、神は御言葉をもって私たちに、本物の神とはどのようなお方かを示されます。私たちは神からのメッセージを素直に受け取る者になりたいと思います。

 ご一緒にお祈りいたしましょう。
 天の父なる神様。私たち人間は、自らの力で対処できる程度の大きさで、物事を判断しがちです。しかし、神は人間の器に収まるような小さな存在ではないことを認めます。神ご自身が声を上げて表された、大きな神の愛に素直に従うことができますように。
 イエス・キリストのお名前によってお祈りします。アーメン。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)