「わたしは谷の花を…見ようと、
くるみの園へ下っていった。」
(雅歌6章11節)
クルミは、北半球の温帯地域に自生する植物です。果実は食用に、木材は工芸用に使われてきました。イスラエルには元々自生しない植物でしたが、古代より涼しい丘陵地などで栽培されてきました。
愛の歌である雅歌は、クルミなどのイスラエルでは貴重な果樹がそろった園に恋人を誘う様子を歌っています。その園の中で果実が月日をかけて豊かに実るように、愛が豊かに実る様子を高らかに歌い上げています(雅歌8章4節)。
(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)