2022/04/24

聖書の植物~コムギ

 「ヨアシュの子ギデオンは、
ぶどうの踏み場で小麦を打っていた。
ミディアン人から隠れるためであった。」
(士師記6章11節)

 コムギは、世界の多くの地域で主食とされている穀物です。オオムギと比べて栽培も調理も一手間かかりますが、パン・めん・菓子などの多様な料理に用いることができるため、オオムギ以上に多く栽培されるようになりました。また、神への穀物のささげ物として選ばれたのは小麦粉でした(レビ2章1節)。
 ギデオンは大切な食料を外敵から奪われないように、ぶどうの踏み場の陰に隠れて小麦を打つような弱い人物でした。しかし、神はギデオンを「力ある勇士」(士師記6章12節)と言って選び出し、イスラエルの救世主として用いられました(士師記6章14節)。

(新日本聖書刊行会『聖書 新改訳2017』2017年版)