詩篇30篇4節、5節をお読みします。
主の聖徒よ、主をほめうたい、その聖なるみ名に感謝せよ。その怒りはただつかのまで、その恵みはいのちのかぎり長いからである。夜はよもすがら泣きかなしんでも、朝と共に喜びが来る。
今日はイエス・キリストの復活を祝うイースターの日です。しかし、世界中の多くのキリスト教会は一つの場所に集まることができず、寂しさを覚えながらそれぞれの家庭でイースターを祝っています。
このような事態はイースターという喜びの日には、ふさわしくないと思われるかもしれません。ですが、イースターが祝うキリストの復活とは、キリストの十字架による死と切り離して考えることができません。キリストの十字架と復活は、キリスト教の信仰には両方とも無くてはならないものです。私たちが悩んだり、苦しんだりする時、その時こそキリストの十字架の苦しみを味わう良いきっかけとなります。
そして、私たちは同時にキリストの復活による勝利を仰ぎ見て、「主をほめうたい、その聖なるみ名に感謝」して、今日も神を礼拝することができます。
私たちが人生の大きな試練にあう時、ある人は「神の怒り」を思うかもしれません。たとえそうであったとしても、「その怒りはただつかのま」です。試練は決して永遠に続くものではなく、必ず終わりの時が来ます。それに対して、神の恵みは「いのちのかぎり長い」のです。キリストが与えると約束しているものは、「永遠の命」です(ヨハネ3章16節)。
「夜はよもすがら泣きかなしんでも、朝と共に喜びが来る。」今年のイースターも、聖書の約束を信じて、ご一緒に喜んで主をほめたたえましょう。
お祈りいたしましょう。
天の父なる神様。今年のイースターは世界中の人々と共に、喜びと苦しみを味わっています。まさに私たちの苦しみのためにキリストは十字架にかかられ、私たちの喜びのためにキリストは復活されました。苦しみよりも喜びが増していきますように、キリストの復活を思いつつ願い求めます。
イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。
(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)