創世記37章18節から20節までをお読みします。
兄たちは遠くにヨセフを見て、彼が近くに来る前に、彼を殺そうと企んだ。彼らは互いに話し合った。「見ろ。あの夢見る者がやって来た。さあ、今こそあいつを殺し、どこかの穴の一つにでも投げ込んでしまおう。そうして、狂暴な獣が食い殺したと言おう。あいつの夢がどうなるかを見ようではないか。」
聖書の民イスラエル人の先祖、ヤコブには十人の息子がいました。年を取ってから、ヤコブは更に一人の息子、ヨセフをもうけました。ヤコブは息子たちの中でヨセフを一番かわいがり、ヨセフのために特別に作らせた袖つきの長服を与えました。この長服はヨセフの兄たちの憎しみの的となりました。
兄たちを更に怒らせたのは、ヨセフが見た夢でした。その内容は、兄たちがヨセフに向かっておじぎをすることを意味するものでした。
憎しみを募らせた兄たちは、ヨセフを殺してしまおうと思いました。彼らが話し合った結果、ヨセフは奴隷として売られてしまい、遠いエジプトの国へ連れて行かれました。兄たちはヨセフの長服を動物の血で汚し、父親のヤコブにはヨセフが猛獣に殺されたと嘘をつきました。
兄たちはヨセフから長服を奪いましたが、ヨセフの夢は奪うことができませんでした。その後、何年も経ち、ヨセフはエジプトの国の大臣となり、兄たちがヨセフにおじぎをするという夢の内容がその通り実現しました。ヨセフが見た夢は自ら思い描いたものではなく、神から与えられたものであったからです。
聖書の神は私たち一人びとりに対して願い、夢を持っておられます。神を信じる者は、神の夢と共に神の守りを受けることができます。
お祈りいたしましょう。
天の父なる神さま。あなたは私たち一人びとりに夢を授けてくださいます。神の夢とともに私たちをお守りください。
イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。
(聖書 新改訳2017 ©2017 新日本聖書刊行会)