マタイ4章19節をお読みします。
イエスは彼らに言われた、「わたしについてきなさい。あなたがたを、人間をとる漁師にしてあげよう」。
イエス・キリストは、後に十二弟子や使徒と呼ばれるようになるペテロとアンデレに声をかけました。彼らはガリラヤの湖で魚をとる漁師でした(マタイ4章18節)。
キリストは漁師たちに、「人間をとる漁師にしてあげよう」と呼びかけたのでした。現実的には、魚をとる漁師の仕事と、キリストの弟子となって人間をとるということとは、物のたとえとしても意味が大きく異なります。しかしペテロたちは、漁師の仕事道具を捨てて、キリストの弟子となることを選び取ったのでした(マタイ4章20節)。
キリストの弟子たちは、最初からすべてのことを理解してキリストに従った訳ではありませんでした。実際、彼らは弟子としての振る舞い方を知らず、この後何度も失敗を繰り返しました。しかし、ペテロたちは最後までキリストに従い続け、時間をかけてキリストから多くのことを学び、後になってキリストの伝道者として立派に務めを果たしていきました。
私たちがクリスチャンとなることは、ペテロたちのようなキリストの弟子の生き様と共通するところがあります。私たちも彼らと同じように、キリストの言葉にかけがえのない価値を見出し、最初は満足できるような者ではなくても、先生であるキリストが私たちを導いてくださることを信じ、クリスチャンとなる決断をします。キリストは私たちクリスチャンも責任をもって生涯を全うさせてくださいます。
ご一緒にお祈りいたしましょう。
天の父なる神様。ペテロたちもただキリストの言葉に信頼し、主の導きに従うことを決意してついていきました。私たちも同じ信頼をもって主イエス・キリストに従ってまいります。どうぞ弱い私たちを助けてくださり、クリスチャンとしてその道を全うさせてください。
イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。
(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)