ヨハネ6章51節をお読みします。
わたしは天から下ってきた生きたパンである。それを食べる者は、いつまでも生きるであろう。わたしが与えるパンは、世の命のために与えるわたしの肉である」。
キリストは五千人以上の人々にパンを与える奇跡を行いました。人々はそれに熱狂して、キリストを王様に担ぎ上げようとしましたが(ヨハネ6章1~15節)、キリストは先ほどお読みした言葉を語りました。
人々はキリストが期待はずれだと思い、奇跡を体験したにもかかわらず彼の許を去りました(ヨハネ6章41節、42節、66節)。人々はパンを食べて満腹しましたが、キリストが語った「天から下ってきた生きたパン」を理解することができませんでした。
キリストは目に見えるパンを用いて、目に見えない真理を伝えています。その真理とはこういうことです。私たち人間はパンやごはんを食べて体を養います。キリストは私たちの体や心だけではなく、永遠に続く私たちの霊魂を養う糧を与えられるのです。
私たちの霊魂を養うために、キリストはご自分の肉を与えられます。それはキリストの十字架による犠牲を意味します。
キリストはこのような祈りの言葉を教えられました。「わたしたちの日ごとの食物を、きょうもお与えください。」(マタイ6章11節)キリストは私たちの体や心だけではなく、私たちの霊魂を健やかにさせる糧を与えられます。私たちは今日もキリストの糧に養われて過ごしたいと思います。
お祈りいたしましょう。
天の父なる神様。私たちは毎日、身も心も養われる必要があります。どうぞ私たちの心の底からの飢え渇きを癒してください。キリストが賜る天からのパンによって、私たちを満たしてください。
イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。
(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)