列王紀上17章13節、14節をお読みします。
エリヤは彼女に言った、「恐れるにはおよばない。行って、あなたが言ったとおりにしなさい。しかしまず、それでわたしのために小さいパンを、一つ作って持ってきなさい。その後、あなたと、あなたの子供のために作りなさい。『主が雨を地のおもてに降らす日まで、かめの粉は尽きず、びんの油は絶えない』とイスラエルの神、主が言われるからです」。
神の預言者であるエリヤは、神の言葉に従ってザレパテの町に行きました。その所で一人の女性を見かけて、食事を求めました。
その時期、土地には雨が降らず、人々は飢きんに苦しんでいました。声をかけられた女性も、息子と二人暮らしであり、わずかな食料しか手元にないことをエリヤに正直に告げました(列王紀上17章1~12節)。その言葉に対し、エリヤは先ほどお読みした言葉を語ったのです。
ザレパテの女性は神の預言者の言葉に従いました。彼女の思いとしては、目先の物事に生きる希望を失っていて、神の言葉にすべてを託そうとしたのかもしれません。その結果、彼女は神の言葉通り、飢きんの中で食事に不足することがありませんでした(列王紀上17章15節、16節)。
この聖書の言葉は、私たちに信じることの大切さを教えています。またザレパテの女性の姿は、キリストが語られた「まことの礼拝」(ヨハネ4章23節)をはっきりと示しています。つまり、神の言葉はまこと(本当)であると信じ、神の救いを期待してまこと(誠実)の心で行動することが必要であるということです(ヘブル11章6節)。私たちも神に祈る時に、ザレパテの女性の誠実さにならって祈りましょう。
お祈りいたしましょう。
天の父なる神様。あなたは「まことの礼拝」の心をもって祈る、その祈りを聞き届けてくださるお方です。私たちもまことの心をもって、素直に、誠実に祈ることができますように。私たちのまことの祈りを聞き届けてください。
イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。
(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)