2020/05/24

2020年5月24日3分メッセージ



 黙示録5章12節をお読みします。
「ほふられた小羊こそは、力と、富と、知恵と、勢いと、ほまれと、栄光と、さんびとを受けるにふさわしい」。

 黙示録は、イエス・キリストの弟子ヨハネがキリストから授かったメッセージを記録したものです(黙示録1章1節)。
 ヨハネは不思議な光景を目の当たりにしましたが、そのうちの幾つかの物は聖書の民であるイスラエル人のヨハネにもはっきり理解できました。そのように、黙示録は他の聖書の知識を活用することで本来の意味を知ることができます。
 ヨハネが見たのは「ほふられた小羊」でした。羊はイスラエル人の代表的な家畜であり、神への礼拝の際にほふって殺され、生贄として捧げられました。しかし、ヨハネが見た小羊はほふられたにも関わらず、生きていて目の前に立っているのでした。
 イスラエル人でありキリストの弟子であるヨハネは、「ほふられた小羊」が取りも直さずイエス・キリストを示すことがわかりました(ヨハネ1章29節)。キリストは十字架で血を流されましたが、その血は全人類を救うための生贄となりました。また、十字架の死から三日目の復活は、私たちを救って命を与えるためのものでした(黙示録5章9、10節)。
 キリストの救いの業は、小羊のように犠牲になることによって実現されたものです。キリストの救いに与るために、私たちは力や富を蓄える必要はありません。必要なのはキリストを信じることだけです。信じる者に、キリストはあらゆる力や富に勝る天からの祝福を注いでくださいます。

 お祈りいたしましょう。
 天の父なる神様。ヨハネは迫害に苦しむ者のために黙示録を残しました。今日も私たちは、この聖書の中に救いの希望を見いだすことができます。ほふられた小羊であるイエス・キリストが、私たちの苦しみを取り除き、希望をもって日々を生きることができますようにお導きください。
 イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)