聖書:詩篇2:7-12
わたしは主の詔をのべよう。主はわたしに言われた、「おまえはわたしの子だ。きょう、わたしはおまえを生んだ。(詩篇2篇7節)
イエス・キリストは「神の御子」と呼ばれています(ローマ1章4節)。キリストが洗礼を受けた時(マタイ3章17節)、また高い山で姿が変わった時にも(マタイ17章5節)、「これはわたしの愛する子、わたしの心にかなう者である」という声が天からかかりました。この「神の御子」という言葉は、詩篇2篇で歌われているように、神によって立てられた王または君主であることを意味します(詩篇2篇6節)。
神によって立てられた「神の御子」に支配地(嗣業)と支配力(鉄のつえ)が与えられました(詩篇2篇8~9節)。「神の御子」は他の諸国と異なり、私利私欲ではなく神の意志を実現するために権力を振るいます。「神の御子」たる王には、神からの任命を示す油そそぎが行われました(サムエル上9章16節)。キリストという言葉は「油そそがれた者」(詩篇2篇2節)を意味します。
イエス・キリストを信じる者はクリスチャン(キリスト者)と呼ばれます(使徒11章26節)。クリスチャンという呼び名は、このような力強いキリストによる守りが約束された名前です。「すべて主に寄り頼む者はさいわいである。」(詩篇2篇12節)
ご一緒にお祈りいたしましょう。
天の父なる神様。イエス・キリストに神の特別なご愛顧がかけられています。私たちにはそのキリストに従い、「これに聞け」(マタイ17章5節)と命じる御言葉がかけられました。どうぞその御言葉の通り、私たちもキリストの栄光に与ることをお許しください。
イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。
(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)