2024/03/03

2024年3月3日3分メッセージ

賛美歌:讃美歌21・297「栄えの主イエスの」
聖書:ヨハネ6:60-71

人を生かすものは霊であって、肉はなんの役にも立たない。わたしがあなたがたに話した言葉は霊であり、また命である。(ヨハネ6章63節)

 キリストは、湖のほとりに集まってきた大ぜいの群衆にパンを与える奇跡を行いました(ヨハネ6章1~14節)。その目的は、『人はパンだけで生きるものではなく、神の口から出る一つ一つの言で生きるものである』(マタイ4章4節)という聖書の教えを身をもって理解させるためでした。
 しかし、群衆の中のある人々は、キリストを王にかつぎあげようとしました(ヨハネ6章15節)。それはキリストが望まれたことではなく、人々はキリストの奇跡を曲解してしまったのです。キリストは「あなたがたがわたしを尋ねてきているのは、しるしを見たためではなく、パンを食べて満腹したからである」(ヨハネ6章26節)と指摘しました。
 キリストは「わたしは天から下ってきた生きたパンである」(ヨハネ6章51節)と言われました。しかし、人々はその意味を理解せず、キリストの弟子たちの中からも「これは、ひどい言葉だ」(ヨハネ6章60節)と言って去るものが出ました。彼らはパンの奇跡を味わいながら、キリストが約束された「永遠の命」(ヨハネ6章54節)を味わうことができませんでした。しかし、十二弟子の一人ペテロは「永遠の命の言をもっているのはあなたです」(ヨハネ6章68節)と言って理解を示しました。
 キリストは「朽ちる食物のためではなく、永遠の命に至る朽ちない食物のために働くがよい」(ヨハネ6章27節)と勧めています。この世の営みでは決して得られない、キリストが賜る天の恵みに与りましょう。キリストはこのように言って私たちを招いています。「だれでもかわく者は、わたしのところにきて飲むがよい。…生ける水が川となって流れ出るであろう」(ヨハネ7章37~38節)。

 ご一緒にお祈りいたしましょう。
 天の父なる神様。私たちの内なる霊は、豪華な食事を食べても、ぜいたくな行楽に興じても、いずれは飢え、渇いてしまいます。しかし、キリストが約束された決して渇くことのない永遠の命を私たちに与えてください。日々、天からの恵みを食べて生きていくことができますように。
 イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)