2022/02/06

聖書の植物~アーモンド

「レビの家のためのアロンの杖が芽を出し、
つぼみをつけ、花を咲かせて、
アーモンドの実を結んでいた。」
(民数記17章8節)

 アーモンドは西アジア原産の果樹です。古い日本語では「あめんどう」や「扁桃」とも言われていました。早春にモモに似た大きな花を咲かせるため、「目覚め」を象徴する植物と言われています(エレミヤ1章11節)。
 イスラエルの民の反逆に対する神罰(民数記16章)の後、祭司アロンの杖からアーモンドの花が咲き、実を結びました。この出来事は、神の本当の思いは人が死ぬことではなく、生きて正しい生涯を全うすることだということを示しています(民数記17章10節)。神はそのために人を見張っているのです(エレミヤ1章12節)。

(新日本聖書刊行会『聖書 新改訳2017』2017年版)

2022/02/01

2022年2月6日の聖書日課

(写真:アマゾンリリー)
ペテロ第一1:22-25
 1:22 あなたがたは、真理に従うことによって、たましいをきよめ、偽りのない兄弟愛をいだくに至ったのであるから、互に心から熱く愛し合いなさい。
 1:23 あなたがたが新たに生れたのは、朽ちる種からではなく、朽ちない種から、すなわち、神の変ることのない生ける御言によったのである。
 1:24 「人はみな草のごとく、
その栄華はみな草の花に似ている。
草は枯れ、
花は散る。
しかし、主の言葉は、とこしえに残る」。
 1:25 これが、あなたがたに宣べ伝えられた御言葉である。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)
 

2022/01/30

聖書の植物~アネモネ

 「野の花のことを考えて見るがよい。
…ソロモンでさえ、この花の一つほど
にも着飾ってはいなかった。」
(ルカ12章27節)

 福音書で「野の花」と訳されている言葉は、原語のギリシャ語では「ユリ」を意味します。しかし、キリストが弟子たちに示されたイスラエルの草原を想像すると(ルカ12章22~40節)、ユリだけでなくアネモネ、ヒナゲシ、ラナンキュラス、チューリップやシクラメンなどが春の野を彩っている様子を見ることができます。
 イスラエルは冬が雨季で、夏は乾季になります。多くの草花は乾季を種や球根の姿で耐え忍び、雨季を経て春に一斉に野を花で飾ります。その美しさは人の栄華に比べることができません。そこには神の美が表現されています。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)

2022/01/24

2022年1月30日の聖書日課

(写真:フユイチゴ)
歴代志上29:10-19
 29:10 そこでダビデは全会衆の前で主をほめたたえた。ダビデは言った、「われわれの先祖イスラエルの神、主よ、あなたはとこしえにほむべきかたです。
 29:11 主よ、大いなることと、力と、栄光と、勝利と、威光とはあなたのものです。天にあるもの、地にあるものも皆あなたのものです。主よ、国もまたあなたのものです。あなたは万有のかしらとして、あがめられます。
 29:12 富と誉とはあなたから出ます。あなたは万有をつかさどられます。あなたの手には勢いと力があります。あなたの手はすべてのものを大いならしめ、強くされます。
 29:13 われわれの神よ、われわれは、いま、あなたに感謝し、あなたの光栄ある名をたたえます。
 29:14 しかしわれわれがこのように喜んでささげることができても、わたしは何者でしょう。わたしの民は何でしょう。すべての物はあなたから出ます。われわれはあなたから受けて、あなたにささげたのです。
 29:15 われわれはあなたの前ではすべての先祖たちのように、旅びとです、寄留者です。われわれの世にある日は影のようで、長くとどまることはできません。
 29:16 われわれの神、主よ、あなたの聖なる名のために、あなたに家を建てようとしてわれわれが備えたこの多くの物は皆あなたの手から出たもの、また皆あなたのものです。
 29:17 わが神よ、あなたは心をためし、また正直を喜ばれることを、わたしは知っています。わたしは正しい心で、このすべての物を喜んでささげました。今わたしはまた、ここにおるあなたの民が喜んで、みずから進んであなたにささげ物をするのを見ました。
 29:18 われわれの先祖アブラハム、イサク、イスラエルの神、主よ、あなたの民の心にこの意志と精神とをいつまでも保たせ、その心をあなたに向けさせてください。
 29:19 またわが子ソロモンに心をつくしてあなたの命令と、あなたのあかしと、あなたのさだめとを守らせて、これをことごとく行わせ、わたしが備えをした宮を建てさせてください」。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)
 

2022/01/23

聖書の植物~アカシヤ

(写真:ギンヨウアカシヤ)

「彼らはアカシヤ材で
箱を造らなければならない。」
(出エジプト25章10節)

 アカシヤの仲間は温暖な地域に育つ植物です。深く太い根を張るため、高温で水の少ない砂漠にも育ちます。日本ではオーストラリア原産のギンヨウアカシヤが見られ、春に黄色い花を咲かせます。
 エジプトから導き出されたイスラエル人は、約束の地に至る道中で神に仕え(礼拝し)ました(出エジプト3章12節)。不毛と見える荒野でも神はイスラエル人の必要を満たし(出エジプト16章14節)、彼らは神に仕えるための祭具の材料としてアカシヤの木を見出したのでした。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)

2022/01/17

2022年1月23日の聖書日課

(写真:シボリカタバミ)
マルコ1:21-28
 1:21 それから、彼らはカペナウムに行った。そして安息日にすぐ、イエスは会堂にはいって教えられた。
 1:22 人々は、その教に驚いた。律法学者たちのようにではなく、権威ある者のように、教えられたからである。
 1:23 ちょうどその時、けがれた霊につかれた者が会堂にいて、叫んで言った、
 1:24 「ナザレのイエスよ、あなたはわたしたちとなんの係わりがあるのです。わたしたちを滅ぼしにこられたのですか。あなたがどなたであるか、わかっています。神の聖者です」。
 1:25 イエスはこれをしかって、「黙れ、この人から出て行け」と言われた。
 1:26 すると、けがれた霊は彼をひきつけさせ、大声をあげて、その人から出て行った。
 1:27 人々はみな驚きのあまり、互に論じて言った、「これは、いったい何事か。権威ある新しい教だ。けがれた霊にさえ命じられると、彼らは従うのだ」。
 1:28 こうしてイエスのうわさは、たちまちガリラヤの全地方、いたる所にひろまった。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)
 

2022/01/16

聖書の植物~アマモ

 「淵はわたしを取り囲み、海草は山の根元で
わたしの頭にまといついた。」
(ヨナ2章5節)

 アマモは浅い海底の砂地に生える海草の代表です。ワカメなどの藻類とは異なり、春に小さな花を咲かせます。数十センチほどの葉の間に小さな魚が生活し、海の健康状態を支える大切な役割を果たします。アマモは海の命をはぐくむ「海のゆりかご」です。
 預言者ヨナが海底のアマモなどの海草に見出したのは、命ではなく死でした。しかし、ヨナは祈りを通して、神の中に救いを見出すことができました(ヨナ2章6節)。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)