2025/03/23

2025年3月23日「天から示されるさいわい」

マタイ16:13-18
 16:13 イエスがピリポ・カイザリヤの地方に行かれたとき、弟子たちに尋ねて言われた、「人々は人の子をだれと言っているか」。
 16:14 彼らは言った、「ある人々はバプテスマのヨハネだと言っています。しかし、ほかの人たちは、エリヤだと言い、また、エレミヤあるいは預言者のひとりだ、と言っている者もあります」。
 16:15 そこでイエスは彼らに言われた、「それでは、あなたがたはわたしをだれと言うか」。
 16:16 シモン・ペテロが答えて言った、「あなたこそ、生ける神の子キリストです」。
 16:17 すると、イエスは彼にむかって言われた、「バルヨナ・シモン、あなたはさいわいである。あなたにこの事をあらわしたのは、血肉ではなく、天にいますわたしの父である。
 16:18 そこで、わたしもあなたに言う。あなたはペテロである。そして、わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てよう。黄泉の力もそれに打ち勝つことはない。

 イエス・キリストは自らを「人の子」と言いました。その言葉は本来、人間そのものであることを意味します(民数記23:19)。

 キリストは「ダビデの子」、すなわちイスラエルの王族として生まれました(マタイ1:1)が、自らを「キリスト」であるとは言いませんでした。しかし、他者から「キリスト」(:16)、「ダビデの子」(マタイ9:27)、「神の子」(マタイ27:54)と呼ばれ、他の人々は疑いをもってキリストを見ていました(マタイ12:23)。

 ペテロの「あなたこそ、生ける神の子キリストです」という言葉は、それこそ画期的でした。他の人々はせいぜい「預言者」(:14)と言うに留まりました。キリストはペテロの言葉を「さいわいである」(:17)といって受け入れました。

 聖書の神は、人知によらない天の知恵によって私たちに名前を授けられます(イザヤ45:4)。神の御言葉の上に私たちの人生を築き上げましょう。「見よ、わたしはシオンに、選ばれた尊い石、隅のかしら石を置く。それにより頼む者は、決して、失望に終ることがない」(ペテロ第一2:6)。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)