2023/10/22

2023年10月22日3分メッセージ

賛美歌:讃美歌21・463「わが行くみち」
聖書:士師記7:1-8

主はギデオンに言われた、「わたしは水をなめた三百人の者をもって、あなたがたを救い、ミデアンびとをあなたの手にわたそう。(士師記7章7節)

 時はイスラエル王国成立前の時代、イスラエル民族をさばきづかさ(士師)と呼ばれる指導者がまとめていた時代です(士師記2章16節)。さばきづかさのギデオンが、東方の異民族であるミデヤン人のイスラエル侵入(士師記6章33節)に対抗して、イスラエル人を戦いのため招集しました。
 ギデオンは、聖書の神から救いの証拠を求めましたが(士師記6章36~40節)、それよりも三万人を超えるイスラエル人の群れを見て安心したかもしれません。しかし、神はギデオンの心とイスラエルの人々をふるいにかけました。イスラエル人は戦いを恐れたために、また戦いの心備えがないために家に帰され、残ったのはたったの三百人でした(士師記7章2~6節)。
 ギデオンは三万人を超える戦士を自分の目で見て安心しましたが(士師記21章25節)、そのほとんどは戦いにふさわしくない者であり、実に頼りないものを見て安心していたことになります。しかし、神は「三百人をもって救う」と約束されました。これが神の方法であり、神が手渡そうとされる救いなのでした。「人の心には多くの計画がある、しかしただ主の、み旨だけが堅く立つ。」(箴言19章21節)
 この出来事の後、ギデオンは数多くの戦いに勝利しました。ギデオンは元々小心な者でしたが、神はこのギデオンを召し出して、人手によらない神の御手による救いをイスラエル人に与えられたのでした。聖書は私たちにも語りかけます。「大勇士よ、主はあなたと共におられます」(士師記6章12節)。

 ご一緒にお祈りいたしましょう。
 天の父なる神様。私たちは日々、様々な意味での戦いに臨まなければなりません。不安にかられることも多くあります。しかし、恐れるべきでないものを見て恐れず、真に恐れるべきものを見て恐れる、確かな目を持たせてください。「救いは神を恐れる者に近い」という御言葉の通りになりますように(詩篇86篇9節)。
 イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)