2022/03/20

聖書の植物~オオムギ

「ここに、大麦のパン五つと、さかな
二ひきとを持っている子供がいます。
しかし、こんなに大ぜいの人では、
それが何になりましょう」
(ヨハネ6章9節)

 オオムギは、古代より主食として栽培されてきた穀物の一つです。コムギと比べると育てやすく、調理の手間もかからないため、コムギより広い地域で栽培されてきました。後の時代では、コムギの方がより多彩な料理の食材として活用できるため、多くの地域で主食はコムギに代わり、オオムギは家畜の餌に回されるようになりました。
 それでもなお、オオムギは多くの人々のお腹を満たしてきました。キリストの弟子たちが軽んじた大麦のパンを、少年は進んでキリストに捧げました。キリストはそれを感謝して受け取り(ヨハネ6章11節)、それを用いて五千人以上のお腹を満たされました(ヨハネ6章12節)。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)