2022/03/06

聖書の植物~乳香

「ひれ伏して拝み、また、宝の箱をあけて、
黄金・乳香・没薬などの贈り物をささげた。」
(マタイ2章11節)

 乳香(フランキンセンス)は、カンラン科ボスウェリア属の低木から採取される樹脂です。原産地はアラビア半島南部から東アフリカにかけてであり、移植の難しい植物で、イスラエルは輸入に頼っています。古代より高級な御香として儀式で用いられてきましたが、近代になって香水の原料としても用いられています。
 東方の博士たちはユダヤ人の王(キリスト)の誕生を知って、乳香等の王にふさわしい贈り物を携えてやって来ました(マタイ2章1~2節)。彼らはキリストを王都ではなく農村のベツレヘムで発見しましたが(マタイ2章6節)、彼らの心は非常な喜びにあふれました(マタイ2章10節)。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)