ヨハネ1章23節をお読みします。
彼は言った、「わたしは、預言者イザヤが言ったように、『主の道をまっすぐにせよと荒野で呼ばわる者の声』である」。この言葉は、イエス・キリストの前に宣教活動を始めた「バプテスマのヨハネ」の自己紹介の言葉です。
ヨハネは「悔い改めよ、天国は近づいた」(マタイ3章2節)と語り、イスラエルの人々を教えました。彼の言葉に聞き従った人々は、回心を示す儀式である洗礼を、別の言葉では「水のバプテスマ」(ヨハネ1章26節)をヨハネより受けました。
ヨハネの許に集まってきたのは信奉者だけではありませんでした。当時のイスラエル社会の指導者たちもヨハネに注目し、彼の正体を知ろうと使者を遣わして尋問したのでした(ヨハネ1章19節)。
彼らの問いに対して、ヨハネは冒頭の言葉の通り答えました。自分は特別な人間ではなく、後にやってくる主たるキリストの前触れである、単なる声に過ぎないのだと言ったのです。
クリスマスはこのキリストがやってくることを伝えるものです。キリストにこそクリスマスの醍醐味があります。ぜひこの良い機会に教会でクリスマスの持つ豊かさを味わってみてください。
お祈りいたしましょう。
天の父なる神さま。一年の終わりに感謝をもってクリスマスを祝ってまいります。クリスマスの出来事のすべてが、主であられるイエス・キリストを語っています。天国の祝福と共にイエス・キリストを心に迎え入れることができますように。
イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。
(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)