詩篇19:1-619:1 もろもろの天は神の栄光をあらわし、大空はみ手のわざをしめす。19:2 この日は言葉をかの日につたえ、この夜は知識をかの夜につげる。19:3 話すことなく、語ることなく、その声も聞えないのに、19:4 その響きは全地にあまねく、その言葉は世界のはてにまで及ぶ。神は日のために幕屋を天に設けられた。19:5 日は花婿がその祝のへやから出てくるように、また勇士が競い走るように、その道を喜び走る。19:6 それは天のはてからのぼって、天のはてにまで、めぐって行く。その暖まりをこうむらないものはない。
「詩篇」はイスラエル人によって歌い継がれてきた賛美歌です。一つの詩篇の中に複数の主題が含まれていますが、全体として共通の主題を歌い上げています。詩篇19篇の主題は啓示(神の示し)です。
神は天により(:1-6)、御言葉により(:7-11)、良心により(:12-14)、人に語りかけています。その中でも、天のもろもろの現象は神の栄光をあらわしています(:1)。その規模は人間の作品に比べたら計り知れず大きく、全世界に及ぶものですが(:4)、そのメッセージは人の言葉によるものではありません(:3)。
人間は注意深く自然界を観察して、それらの現象の意義を理解しつつあります。その多くは、人間の無思慮なふるまいが自然を破壊しつつあることですが、果たしてそれだけでしょうか。
私たちは神の御言葉に、また私たちの良心のつぶやきに耳を傾ける必要があります。その上で、私たちは天の大きなメッセージを聞くことができるようになります。天の大きな賛美に合わせて、「わたしの口の言葉と、心の思いがあなたの前に喜ばれますように」(:14)と謙虚な告白をしましょう。
(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)
