2022/01/02

聖書の植物~スイセン

 「荒れ地は喜び、花を咲かせる。
水仙のように花を咲かせ…」
(イザヤ35章1~2節)

 スイセンは、地中海沿岸原産の球根植物です。球根は極度の寒さや乾燥に耐えることができ、生育条件の整った時期に芽を出し、花を咲かせます。イスラエルにもクロッカス、アネモネ、シクラメンなどの多様な球根植物が自生しており、春に一斉に花を咲かせます。
 荒れ地にスイセンが花を咲かせ、香りを一面に漂わせる様子は、神による再生の力を力強く物語っています。

(フランシスコ会聖書研究所『聖書 原文校訂による口語訳』2013年版)

2022/01/01

2022年1月1日3分メッセージ



 ピリピ1章12節をお読みします。
さて、兄弟たちよ。わたしの身に起った事が、むしろ福音の前進に役立つようになったことを、あなたがたに知ってもらいたい。

 使徒パウロは、兄弟と呼びかけるピリピの町のクリスチャンたちに、非常に親しい間柄であるからこそ知ってもらいたいこととして、このピリピ人への手紙を書き送りました。
 パウロの身に起ったこと、それはキリスト教宣教のために牢獄に繋がれてしまったということでした(ピリピ1章13節)。それはパウロの行動を取り調べていた者たちの目にも、明らかにパウロ自身の悪事によることではないと見えることでした。入獄そのものは決して良いことではありませんが、かえってこの機会を通してパウロ自身が願っていた福音宣教の前進に繋がったことを彼は見て取ったのです。
 パウロを他人の目から見るならば、見えてくるのは惨めな有様でしかありません。しかし、パウロは信仰の目によって希望を見出しました。「信仰とは、望んでいる事がらを確信し、まだ見ていない事実を確認すること」(ヘブル11章1節)です。また信仰は、祈りが確かに神に聞かれることを信じることであり、イエス・キリストの霊の助けと救いの業とを確信させるものです(ピリピ1章19節)。パウロが知らせたかったこと、それは信仰によって見出したキリストの現実です(ピリピ1章21節)。

 新しい年も信仰の目によって希望を見出すことができますように、ご一緒にお祈りいたしましょう。
 天の父なる神様。昨年も世界中の人々が同じ苦しみを味わいました。そして、世界中の多くの人々が救いを求めて祈り続けてきました。私たちは、私たちの祈りが確かに聞かれていることを信じ、主が新しい救いの業を働かせてくださることを求め続けます。どうぞ新しい年に希望を見させてください。見出した希望を他の人にも伝えることができますように。
 イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)

2022年1月2日の聖書日課

(写真:パンジー)
ルカ2:41-51
 2:41 さて、イエスの両親は、過越の祭には毎年エルサレムへ上っていた。
 2:42 イエスが十二歳になった時も、慣例に従って祭のために上京した。
 2:43 ところが、祭が終って帰るとき、少年イエスはエルサレムに居残っておられたが、両親はそれに気づかなかった。
 2:44 そして道連れの中にいることと思いこんで、一日路を行ってしまい、それから、親族や知人の中を捜しはじめたが、
 2:45 見つからないので、捜しまわりながらエルサレムへ引返した。
 2:46 そして三日の後に、イエスが宮の中で教師たちのまん中にすわって、彼らの話を聞いたり質問したりしておられるのを見つけた。
 2:47 聞く人々はみな、イエスの賢さやその答に驚嘆していた。
 2:48 両親はこれを見て驚き、そして母が彼に言った、「どうしてこんな事をしてくれたのです。ごらんなさい、おとう様もわたしも心配して、あなたを捜していたのです」。
 2:49 するとイエスは言われた、「どうしてお捜しになったのですか。わたしが自分の父の家にいるはずのことを、ご存じなかったのですか」。
 2:50 しかし、両親はその語られた言葉を悟ることができなかった。
 2:51 それからイエスは両親と一緒にナザレに下って行き、彼らにお仕えになった。母はこれらの事をみな心に留めていた。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)
 

2021/12/26

聖書の植物~アロエ

(写真:アロエ・ベラ)

「前に、夜イエスのもとに来たニコデモも、
没薬とアロエを混ぜた物を百リトラ
ばかり持って来た。」(ヨハネ19章39節)

 古代中東で交易されたアロエは、「アロエ・ベラ」という種類です。アロエ・ベラはアラビア半島原産で、アロエはアラビア語で「苦味」を意味し、食用、薬用、美容用に用いられました。乾燥に強く育てやすい植物ですが、イスラエルには加工された状態で入ってきました。
 前にキリストに教えを求めたニコデモ(ヨハネ3章)は、キリストの埋葬のため高価なアロエを大量に持参しました。ニコデモは言葉ではなく行いによってキリストへの敬意を表しました(第一ヨハネ3章18節)。

(日本聖書協会『聖書 聖書協会共同訳』2018年版)

2021/12/25

2022年1月1日(土) 元旦礼拝

 
 志村キリスト教会の新年最初の集会は、1月1日(土)の元旦礼拝です。時間は定例の主日礼拝と同じ、10:30~11:30です。翌日の1月2日(日)は第一主日礼拝を行います。
 皆様の新年が、主イエス・キリストからの恵みと平安に満たされた一年でありますように。

 "Rejoice evermore"(いつも喜んでいなさい。第一テサロニケ5章16節)

2021/12/20

2021年12月26日の聖書日課

(写真:ハマヒサカキ)
マタイ2:1-6
 2:1 イエスがヘロデ王の代に、ユダヤのベツレヘムでお生れになったとき、見よ、東からきた博士たちがエルサレムに着いて言った、
 2:2 「ユダヤ人の王としてお生れになったかたは、どこにおられますか。わたしたちは東の方でその星を見たので、そのかたを拝みにきました」。
 2:3 ヘロデ王はこのことを聞いて不安を感じた。エルサレムの人々もみな、同様であった。
 2:4 そこで王は祭司長たちと民の律法学者たちとを全部集めて、キリストはどこに生れるのかと、彼らに問いただした。
 2:5 彼らは王に言った、「それはユダヤのベツレヘムです。預言者がこうしるしています、
 2:6 『ユダの地、ベツレヘムよ、
おまえはユダの君たちの中で、
決して最も小さいものではない。
おまえの中からひとりの君が出て、
わが民イスラエルの牧者となるであろう』」。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)
 

2021/12/19

聖書の植物~レバノンスギ



 「王はエルサレムで、銀と金をあたかも石のように供出し、
レバノン杉をまるでシェフェラのいちじく桑のように、
ふんだんに提供した。」(歴代誌下1:15)

 レバノンスギは、イスラエルより北方のレバノンやシリアが原産の針葉樹です。「杉」と言われますが、近縁のヒマラヤスギと同様に、杉からは遠いマツ科の植物です。高さが40メートル程にも成長し、良質な木材として古代より伐採し続けられ、現在絶滅の危機に瀕しています。
 ソロモンをはじめイスラエルの王たちは、近場の低地(シェフェラ)の国産材を消費するように、遠方の外国材のレバノンスギを消費して、権勢の強大さを誇りました(歴代誌下1章14~17節)。しかし、彼らの高ぶりは環境だけでなく自らの身をも滅ぼす結果となりました(申命記17章14~20節)。

(日本聖書協会『聖書 聖書協会共同訳』2018年版)