詩篇72:1-772:1 神よ、あなたの公平を王に与え、あなたの義を王の子に与えてください。72:2 彼は義をもってあなたの民をさばき、公平をもってあなたの貧しい者をさばくように。72:3 もろもろの山と丘とは義によって民に平和を与えるように。72:4 彼は民の貧しい者の訴えを弁護し、乏しい者に救を与え、しえたげる者を打ち砕くように。72:5 彼は日と月とのあらんかぎり、世々生きながらえるように。72:6 彼は刈り取った牧草の上に降る雨のごとく、地を潤す夕立ちのごとく臨むように。72:7 彼の世に義は栄え、平和は月のなくなるまで豊かであるように。
イエス・キリストはイスラエルの王ダビデの子(子孫)として生まれました(マタイ1:1)。「ダビデの子」(ルカ18:38)という呼び名は、「ダビデの王座についてイスラエルを支配する者」と等しい意味となります(ルカ1:32)。
イスラエルの王には、聖書により厳しい資質が求められています。第一に公平と義(正義)を保って民を正しくさばくべきこと(:2)、第二にそのさばきによって民に平和を与えるべきこと(:3)です。そのために、イスラエルの王は聖書(律法)から常に学ぶことが命じられました(申命記17:18-20)。ダビデの子ソロモンは、神に民を正しくさばく知恵を求めました(列王紀上3:5-14)
義と平和は神からの賜物(:7)です。詩篇72篇は、王のために義と平和を求める祈りの言葉です。今の時代にも必要な「義と平和」を、私たちも新しい年を迎えるにあたり求めてまいりましょう。「平和をつくり出す人たちは、さいわいである、彼らは神の子と呼ばれるであろう。」(マタイ5:9)
(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)