ハバクク3:16-193:16 わたしは聞いて、わたしのからだはわななき、わたしのくちびるはその声を聞いて震える。腐れはわたしの骨に入り、わたしの歩みは、わたしの下によろめく。わたしはわれわれに攻め寄せる民の上に悩みの日の臨むのを静かに待とう。3:17 いちじくの木は花咲かず、ぶどうの木は実らず、オリブの木の産はむなしくなり、田畑は食物を生ぜず、おりには羊が絶え、牛舎には牛がいなくなる。3:18 しかし、わたしは主によって楽しみ、わが救の神によって喜ぶ。3:19 主なる神はわたしの力であって、わたしの足を雌じかの足のようにし、わたしに高い所を歩ませられる。これを琴に合わせ、聖歌隊の指揮者によって歌わせる。
ハバククはイスラエルの王国時代の預言者です。エルサレムの神殿で聖歌隊の奉仕に携わっていました(:19)。その預言の言葉は断片的によく知られています(1:5、2:4等)。
当時、イスラエルは異国カルデヤ(バビロニア)の侵略の脅威にさらされていました(1:6)。そこにハバククが預言者として立てられ、当時のイスラエル(ユダ王国)に神からの幻を示しました(2:2)。それは、神が暴虐を行う者をさばかれるということでした(2:8)。
しかし、イスラエルは神の救いを待たなければなりませんでした(:16)。それは慣れ親しんだ祖国が荒らされるのを見て忍ぶことでした(:17)。「もしおそければ待っておれ。それは必ず臨む。滞りはしない。…義人はその信仰によって生きる。」(ハバクク2:3-4)信仰は隠された神の力を見させ(3:4)、沈んだ心を高く引き上げるものです(:19)。そこにこそ、神による喜びがあります(:18)。「主を喜ぶことはあなたがたの力です」(ネヘミヤ8:10)
(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)