2023/01/29

2023年1月29日3分メッセージ



 ルカ21章2節、3節をお読みします。
ある貧しいやもめが、レプタ二つを入れるのを見て言われた、「よく聞きなさい。あの貧しいやもめはだれよりもたくさん入れたのだ。」

 イエス・キリストは、エルサレムの神殿の前で行われた出来事を引き合いに出して人々を教えました。引き合いに出した一方は金持ちの献金(ルカ21章1節)、もう一方は貧しいやもめの献金でした。
 神殿の入口には献金を入れるさいせん箱があり、集められた献金は神殿の修繕のために用いられました(列王紀下12章9~12節)。キリストの時代の神殿も、イスラエルの王様や金持ちたちの多額の献金が捧げられて、豪華な石や貴金属できらびやかに飾られていました(ルカ21章5節)。
 しかし、キリストはこのように言いました。「あなたがたはこれらのものをながめているが、その石一つでもくずされずに、他の石の上に残ることもなくなる日が、来るであろう」(ルカ21章6節)実際にその時から数十年後、イスラエルの国はローマ帝国により滅ぼされ(第一次ユダヤ戦争)、神殿は徹底的に破壊されました。
 エルサレムの繁栄はわずかな期間で消え去りました。しかし、聖書の神への信仰は滅びることなく、キリストの言葉とともにクリスチャンたちの信仰の行いは今でも語り続けられています(マルコ14章9節)。聖書はこのように言って証ししています。「いつまでも存続するものは、信仰と希望と愛と、この三つである。」(コリント第一13章13節)

 ご一緒にお祈りいたしましょう。
 天の父なる神様。あなたは私たちのような小さい者をも顧みてくださり、真心からの切なる祈りに耳を傾けてくださることを感謝します。「わたしたちは、見えるものにではなく、見えないものに目を注」ぎます(コリント第二4章18節)。偽りの、一時的なものに目を止めるのではなく、真実であり、永遠に続くものをしっかりと見続けることができますように。
 イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)