テトス2章11節から13節までをお読みします。
すべての人を救う神の恵みが現れた。そして、わたしたちを導き、不信心とこの世の情欲とを捨てて、慎み深く、正しく、信心深くこの世で生活し、祝福に満ちた望み、すなわち、大いなる神、わたしたちの救主キリスト・イエスの栄光の出現を待ち望むようにと、教えている。
クリスマスは、救い主キリスト・イエスが生まれてこの世に現れたことを祝う祭りです。クリスマスの様々な飾りつけはキリストの出現を示す、いわば視覚教材として用いられてきました。
その本来のクリスマスの意義を深く鑑みると、クリスマスにふさわしい祝い方があることに気づかされます。それは、ただ楽しければ良いというものではなく、喜びの中にも「慎み深く、正しく、信心深く」祝うことが必要ですし、何よりも「神の恵み」を表現して伝えるクリスマスでなくてはなりません。
世の中にあふれているクリスマスは、暗く寂しい冬の季節に陽気な雰囲気を伝えているかもしれません。しかしそれだけではない、神の恵みを伝えるクリスマスを世界各地のキリスト教会では毎年大切に守り続けています。
「見よ、彼らが東方で見た星が、彼らより先に進んで、幼な子のいる所まで行き、その上にとどまった。彼らはその星を見て、非常な喜びにあふれた。そして、家にはいって、母マリヤのそばにいる幼な子に会い、ひれ伏して拝み、また、宝の箱をあけて、黄金・乳香・没薬などの贈り物をささげた。」(マタイ2章9~11節)
今年のクリスマスは、主役であるイエス・キリストが中心のクリスマスを祝うことができますように。「祝福に満ちた望み」にあふれたクリスマスを迎えられますよう、キリストの祝福をお祈りいたします。
ご一緒にお祈りいたしましょう。
天の父なる神様。私たちは今年も喜ばしいクリスマスを迎えることができました。喜びと感謝とともに、慎み深く、正しい心でクリスマスを祝うことができますように。クリスマスを通して、神の恵みを豊かに味わうことができますように。
イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。
(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)