2022/11/27

モーセの十戒 第九戒



 モーセの十戒の第九の戒め、出エジプト20章16節をお読みします。
あなたは隣人について、偽証してはならない。

 聖書の神は、悪を行う者を憎み、偽りを言う者を滅ぼす、正義の神です(詩篇5篇5~6節)。もし人が他の人に対し偽りを働くなら、正義の神はその人々の間を公平にさばき、偽る者を罪とされます(詩篇9篇8節)。
 神は悪者を滅ぼすだけでなく、正しい者の正当な権利を守り、人々の争いを仲裁して仲を取り持ってくださるお方です。しかし、もし神の正義に逆らって偽りを働くなら、偽る者を守る権利などどこにもありません(サムエル上2章25節)。聖書は偽りの証言をした者を、その偽ることの悪とともに除き去るべきことを命じています(申命記19章18~19節)。
 私たち人間はたとい正直、真実に生きようと志しても、意図せずに間違いを犯し、偽りを口にすることもあります(ヤコブ3章2~8節)。ですから、この第九の戒めにより責められない人は、一人もいません。私たちはみな偽りを働く罪から救われる必要があります(エペソ4章25節)。偽りの言葉に代えて、聖書から正しい、良い言葉を学び、心に蓄えましょう(エペソ4章29節)。

 ご一緒にお祈りいたしましょう。
 天の父なる神様。この世界には本物ではない、偽りの物事に満ち満ちています。それどころか、私たちの唇から大きな嘘、小さな噓の数々があふれてきます。どうぞ私たちのうちから偽りの心を取り除いてください。どうぞ私たちの心に真実な言葉を与えてください(詩篇18篇30節)。
 イエス・キリストのお名前によってお祈りします。アーメン。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)