2022/05/29

聖書の植物~茨(いばら)

(写真:イヌバラ)

「そしてイエスに紫の衣を着せ、
いばらの冠を編んでかぶらせ、
『ユダヤ人の王、ばんざい』と言って
敬礼をしはじめた。」
(マルコ15章17~18節)

 聖書の茨(いばら)とは、イスラエルの土地に自生する各種のとげを持った植物を総称する言葉です。それらの植物にはノイバラ、キイチゴ、アザミ、ナツメ、ケッパーなどが挙げられます。茨は、人々から見捨てられた地(ヘブル6章8節)、荒廃した地(マルコ4章7節)を象徴する植物です。
 キリストは、人々の敵意の表れである「いばらの冠」をかぶらされて十字架につけられました(イザヤ53章3節)。しかし、キリストはそれを「栄光とほまれの冠」として受けられ(ヘブル2章9節)、私たちに平安といやしをもたらされました(イザヤ53章5節)。

(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)