使徒13章26節をお読みします。
兄弟たち、アブラハムの子孫のかたがた、ならびに皆さんの中の神を敬う人たちよ。この救の言葉はわたしたちに送られたのである。
キリストの使徒パウロはキリストの福音を伝えるため、現在のトルコの町々を巡っていました。この言葉は、ピシデヤ地方のアンテオケという町でパウロが語ったものです(使徒13章14節)。
この町にはイスラエル人が多く住んでおり、彼らの礼拝の日である安息日に集まるための会堂がありました。安息日には、アブラハムの子孫であるイスラエル人だけではなく、聖書の神を敬う異邦人、すなわちイスラエル人ではない外国人も会堂に集まって礼拝をささげ、聖書の言葉に耳を傾けていました。
このような古代のイスラエル人の会堂が、キリスト教の教会の原型となりました。キリストの福音はイスラエルの国から、イスラエル人によって伝え始められました。しかし、福音は今や全世界に伝えられ、世界中に教会が存在しています。
キリストの前には、国籍や、職業や、性別の差別はありません(ガラテヤ3章28節)。キリストの救いは私たち全員に送られています。教会に集まって、心を合わせて賛美歌を歌い、祈りをささげ、聖書の言葉に耳を傾けましょう。教会は皆様のお越しを心よりお待ちしています。
ご一緒にお祈りいたしましょう。
天の父なる神様。イエス・キリストの福音は今や全世界に伝えられています。私たちもこの場所で福音を聞き、キリストの救いに与りたいと願います。キリストの前に世界中の人々が一つとされ、平和を保つことができますように。
イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。
(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)