エペソ3章6節をお読みします。
それは、異邦人が、福音によりキリスト・イエスにあって、わたしたちと共に神の国をつぐ者となり、共に一つのからだとなり、共に約束にあずかる者となることである。
冒頭の「それ」とは、「キリストの奥義」(エペソ3章4節)を示しています。キリストより前の時代には、神の民イスラエルとその他の国民、つまり異邦人には区別があり、神の約束を得られる資格に制限がありました(エペソ3章5節)。
しかし、イエス・キリストがこの地上に現われ、神の約束の制限を取り除き、すべての人が神の約束にあずかることができるようにされました。そのことを可能としたのが、キリストの十字架です。
福音は、キリストが十字架にかかられたことによって、人々の間にあった敵意を打ち壊し、人々を一つにすることを語ります(エペソ2章13~16節)。そのように、神の祝福は人々が互いに信頼し合い、平和を保つ中にもたらされます。キリストはこの世界に平和をもたらすため、すべての人の罪と敵意を一身に負わなければならなかったのです(第一ペテロ2章24節)。
「いと高きところでは、神に栄光があるように、地の上では、み心にかなう人々に平和があるように」(ルカ2章14節)私たちもキリストの奥義を覚えつつ、平和を作り出すものとなりたいと思います(マタイ5章9節)。
ご一緒にお祈りいたしましょう。
天の父なる神様。私たちの生きるこの世界に平和をもたらすため、イエス・キリストをお送りくださったことを感謝いたします。私たちも神の祝福にあずかって、平和の子として日々を歩むことができますように。
イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。
(日本聖書協会『聖書 口語訳』1955年版)