2024/07/04

聖書の教理~(13)罪の結果

 聖書が教える「罪」の性質はその呼び名に表れています。

 聖書の「罪」という言葉の元々の意味は「的はずれ」です。旧約聖書のヘブル語ではハタート(創世記4:7等)、新約聖書のギリシャ語ではハマルティア(ペテロ第一2:24等)と言います。「われわれはみな羊のように迷って、おのおの自分の道に向かって行った。主はわれわれすべての者の不義を、彼(キリスト)の上におかれた。…彼は多くの人の罪(ハタート)を負い、とがある者のためにとりなしをした。」(イザヤ53:6,12)

 そのほか、罪に関連する言葉として悪(創世記6:5)、暴虐(創世記6:11)、汚れ(レビ11:24)、曲ったこと(箴言4:24)、負債(マタイ6:12)、不従順(ヘブル2:2)、不法(ヨハネ第一3:4)があり、それぞれ罪を犯すことのないように戒められています。

 罪を犯した結果はのろわれています。罪は人間の基である「神のかたち」を壊し(ヤコブ3:9)、子孫に罪を伝え(詩篇51:5)、最終的に人を死に至らせます(ローマ6:23)。

 キリストの救いはこの罪と死の、両方ののろいからの救いです。「キリスト・イエスにあるいのちの御霊の法則は、罪と死との法則からあなたを解放した」(ローマ8:2)

参考資料:
日本聖書協会「聖書 口語訳」1955年版
マイヤー・パールマン「聖書の教理(上)」福音出版社(1981年)