2024/04/11

聖書の教理~(1)緒論

 聖書は様々な方法で読み、理解することができるかもしれません。しかし、聖書は本来意味し、伝えようとする「真理」を持っています(テモテ第二2:15)。その真理をつかむためには正しい読み方、正しい理解が必要です。「教理」はそのような聖書の真理をまとめたものです。

 「教理」を学ぶことは次のような利点があります。a)聖書が持つ権威を知ることができる(マタイ7:29)。b)きよい品性(徳)を作り出す(ペテロ第二1:5-8)。c)間違った聖書理解から守られる(マタイ22:29)。d)信仰の導き手が備えるべき知識を得る(ヨハネ3:10)。

 この聖書研究シリーズでは、教理と神学は同じものとして扱います。神学研究は次のような要素から成っています。a)釈義神学…聖書の原典(ヘブル語・ギリシャ語等)は何を語っているか。b)歴史神学…神学の歴史において聖書がどのように理解されてきたか。c)教義神学…教会は聖書をどのように理解し、定義づけてきたか。d)聖書神学…前述の諸神学を踏まえた聖書の諸概念(贖い・愛等)の研究。e)組織神学…前述の諸神学を踏まえた聖書の諸概念の体系化。

 聖書の教理について、ゆっくり一歩ずつ学んでいきましょう。

参考資料:
日本聖書協会「聖書 口語訳」1955年版
マイヤー・パールマン「聖書の教理(上)」福音出版社 (1981年)